HISがHTB再建を支援か

2010年01月25日

大型リゾート施設ハウステンボス(HTB)の再建問題で、地元の長崎県佐世保市は25日、支援を検討している旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS、東京)の事業計画案の一部を市議会に説明した。それによると、(1)現在の観光事業は内容を充実させて維持(2)約120ヘクタールの施設のうち2割は無料ゾーンとしてテナントを誘致(3)約千人の従業員の雇用は維持する‐としている。HISが支援を決めた場合の前提で説明を受けたという。

市によると、無料開放を検討しているのはHISが県有化を要請している港部分などを含む南側エリア。ホテルヨーロッパの水門近くに新たな入場口を設け、現在閉鎖している施設にテナントを誘致。最奥部にある美術館のパレスハウステンボスは入場料を別途設定して運営。県有化の港部分以外はすべて自己所有し、事業展開するという。

HISは今週末にも支援するかどうか回答する方針。支援を決定した場合、管財人との基本合意を2月上旬に締結し、3月末までに親会社の野村プリンシパル・ファイナンスが全額減資した上で、HISが100%増資。九州経済界に一部の株を譲渡した上で、4月からHISによる新体制でスタートする計画という。

 佐世保市は、HISから固定資産税相当額(年間約9億円)の奨励金の10年間支出の保証と、HTBが所有する別荘地の道路の市有化を要請されている。この日の市議会全員協議会で説明した朝長則男市長は「HTBがなくなると市民生活に多大の影響がある。市として最大限の支援を検討しているが、理解してほしい」と述べた。

【西日本新聞夕刊】
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エイチ・アイ・エスがハウステンボスの再建を支援することになった場合、どのような経営を行うか楽しみなところであります。旅行者のニーズや動向を把握しているで、この知識をどう活かして衰えた観光スポットを甦すのか、注目ですicon100